映画・ドラマ

『こんな人生を得るための才能が俺にあるのか』
                      ――映画「Tick, tick... BOOM! 」より
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(画像引用/映画「Tick, tick... BOOM! 」より/以下同じ)

【あらすじ】
歴代11位のロングラン公演を記録したミュージカル「RENT」の作曲者ジョナサン・ラーソン。彼はブロードウェイに名を刻む存在となるも、その栄光を見ることなくミュージカル上映初日に35歳の若さでこの世を去る。今作はそんな彼の「RENT」より以前の作品「tick, tick... BOOM! : チック、チック...ブーン!」をベースに作曲者としての彼の人生を追っていく。

【上映時間】115分(2023年現在ネトフリ配信中)

【こういう方にオススメ☝】
ミュージカル映画が好きな方
実話を元にした作品が好きな方
映画「RENT」を視聴済みの方
夢を追いかけている
もうすぐ30歳になる

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Seasons of love は名曲

今回はミュージカル映画「tick, tick... BOOM! : チック、チック...ブーン!」の紹介感想記事(後半ネタバレあり)です!

今作はミュージカルの歴史に名を刻むも、その栄光を見ることなく35歳の若さで亡くなられた作曲家ジョナサン・ラーソンの伝記ミュージカル映画となっております。
映画や舞台「RENT」を見たことある人なら分かると思うのですが、本当~に彼の曲はいい!!


芸術って創作者の死で付加価値がつく現象がまぁまぁあると思うのですが、彼の場合曲を聞いただけで「うわ本物だ…」となるし、本当もっと聞いてみたかった・・・
この事実を知らずに映画「RENT」見てうわー曲いいもっと聞きたい!!とウキウキで検索して膝から崩れ落ちましたよね。今敏監督といい何故なんだ…

そんなラーソンが「RENT」より前に作った、自身の体験を元にしたミュージカル「tick, tick... BOOM! : チック、チック...ブーン!」。
内容は「もうすぐ30歳なのになんの傑作も残せないどころか作曲家生命絶たれる寸前でやばい」というかなり身に迫ったもの。実際ラーソンは長年ウエイターを続け、暖房の効かないボロアパートで不法薪ストーブで暖を取る生活をしていたそうです。

友達は就職、彼女には振られ、両親には収入を聞かれ、友達はエイズにかかり、そんな中で8年かけた作品で一発逆転を狙うというなかなかに血反吐を吐きそうなストーリー。
大人になってから夢を追いかけている人にめちゃくちゃ刺さる仕様になっているのですが、同時に勇気づけられるような作品にもなっています。

一応映画「RENT」を見なくてもわかる仕様にはなっているのですが、個人的には出来ればこちらのミュージカル映画を是非見てもらってからの視聴がオススメ。


興味のある方は、是非見てみてください🐤


(※続きからネタバレあり感想です)
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『さ、始めましょうか。世界の運命を賭けたババ抜きを』
           
――映画「映画クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険」より
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(画像引用/映画「映画クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険」より引用/以下同

【あらすじ】
群馬に出来た「なんか変だけど楽しい」遊園地・ヘンダーランド。そこを訪れたしんのすけは、悪い敵に捕まっている不思議なねじ巻き人形トッペマと出会う。

【上映時間】97分

【こういう方にオススメ】
ちょっと不思議な世界観が好きな方

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この映画、終盤15分が面白すぎる。
マカオ&ジョマの最終戦、約10分程度なのにあまりに濃い。


というわけで、今回は映画「映画クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険」の紹介感想記事(※後半ネタバレあり)です!

以前初めてクレヨンしんちゃんの映画『オトナ帝国』を見て面白かったので、また何か見たいな~と思っていた所、ネトフリに「待ちなさーい!」「そんなの許さないわっ!」の2人がいる!ということで(笑)見てみました。

見た感想としては、評判通り面白かったです!!

とにかく背景美術が綺麗すぎてビックリしました↓
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この可愛さ不気味さの混ざった感じよ。
特に、しんのすけの子供の心境の表現が大人目線で見ると分かる&懐かしい。
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このトイレの暗くてちょっと怖い感じ、すっごい分かる!!!!!!!!
夏休みの旅行先のトイレとか薄暗い&汚いのが怖かったな~て思い出したり。スクリーンショット 2023-07-25 232123
夕焼けに感じる綺麗さと心細さとか。
とにかく大人が見ても、童心に還れること間違いナシ。
けど、終盤マカオとジョマがきっちり笑かしにくるので、本当楽しい映画でした。


今作は原作者である臼井先生が制作に直接関わった最後の作品であり、また妹のひまわりが生まれる前の最後の作品にもなっています。

興味のある方は、是非見てみてください🐤


(※続きからネタバレ有り感想です)
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『君は、ほんとうは、いい子なんだよ』
             
――映画「窓際のトットちゃん」より


【あらすじ】
第二次世界大戦が終わる少し前の激動の時代。度重なる問題行動により、小学校を退学になった黒柳徹子こと「トットちゃん」は、トモエ学園に入学する。小林校長の元、様々な事情を持った生徒たちは日々のびのびと学園生活を送っていく。

【上映時間】1時間54分

【こういう方にオススメ☝】
原作が好きな方
時代を感じられる背景作画が好きな方
フリースクール等に興味がある
疲れてる大人の方

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「もしかして私疲れてる?」って困惑するくらいには、終始涙腺が緩みっぱなしでビックリした。
思いがけず泣いたって感想が結構あって、ホッとした。大人みんな疲れてる疑惑


今回は2023年12月8日公開の映画『窓ぎわのトットちゃん』の紹介感想記事(※後半ネタバレあり)です!!

原作は世界ギネス記録にも認定されている、黒柳徹子さんの自伝なのですが、小学校等で読んだことがある方も多いのではないでしょうか。



かくいう我が家でも何故か英語版含め4冊くらいあって(?)小さい頃よく読んでいました。
その為、「うーん内容全部知ってるし、配信でもいいかな~…」と悩みつつも、良作との声を聞き劇場に足を運んだわけですが、噂通りガチの良作で劇場で見てよかったー!!となりました。
もうね、内容オチまでほぼ知ってるのにずーっと泣けるんですよ。なんだったら開始15分でもう「小林先生!!!!」って泣いてました。


おすすめポイント①「トットちゃんの作画がすごい」


これ何でこんな日常物で泣けるんだろう?と思った時に、トットちゃんのせわしなさすぎる子供の動きがあまりにリアルっていうのがあるんですよね。
もうね、ずーーーーっと動いてる(笑)
可愛いなぁと思う一方で、序盤の母親が心配しているように、規律の多い空間では持て余されてしまうだろうっていうのが凄く伝わってくるんです。だからこそ、小林先生や周囲の生徒がなーんにも気にせず受け入れてくれる描写が、物凄く心に響くんですね。

あと、トットちゃんの声優さん(大野りりあなさん)がすごくハマり役なのも大きかったと思います。(声優さんは子役の方で、トットちゃんと同じく7歳だそうです)



おすすめポイント②「背景作画がすごい」

黒柳徹子監修だからこそ出来る、戦中の中流家庭描写。
裕福だとは聞いていましたが、「こ、これで中流なんだ…!?」と驚く位には生活スタイルがお洒落。特に子供部屋、壁掛け鏡とか、高そうなお人形数体あるけど!?これで戦時中なの!?とビックリ。あの描写は当時を生きたご本人がいないと、中々辿り着かないよなぁと(まず和室にしてしまうと思う)。そこも本作の魅力であり、歴史的価値のある描写だったと思います。

あと街中の背景描写や、当時の小物がたくさん出てくるのが非常~に見ていて楽しい!


おすすめポイント③「子供目線と大人目線が交互にある」

基本的には、小さい子でも楽しめるように子供目線のお話なんですが、ふとした瞬間に少しだけ大人目線の場面があるのがすごくグッときてしまう。
トモエ学園の生徒は色んな事情を持った子供がいて、やっぱり保護者が不安に思ってるシーンがいくつかあるのですが、そんな子供たちが気づけば楽しそうに学校生活を送っている。
子供がのびのびと楽しそうに学校に通っているだけで、もう大人はなんか泣いてしまうんだよ

後半、どんと構えている小林先生も色々苦慮なさってたんだな~というのが伝わってきて、そこも泣いてしまう。


以上が、おすすめポイントさっくり紹介となります。
とりあえず、見るか迷ってる人は、劇場で見て損なしです!!!!
あとですね、これはあくまで個人的見解ではあるのですが、本作風呂やプール等で子供の裸体シーンがかなり大っぴら(流石に細部までは描いてないですが…)にあるので、海外系列の配信サイトで配信されるかな?と懸念があったり。
地上波もおそらくそのシーンは流せないと思うのですが、結構作品的には重要な場面ではあるので、とりあえず様子見したい人も劇場で見た方が無難かも。


なお今作は、耳や目が不自由な方の為にスマホでのガイドもあります。
是非上映中に、足を運んでみてください🐈



(※続きから結末までのネタバレあり感想です)
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『人間は人間のことを、知らなきゃいけないのか?』
                         ――アニメ『悪魔くん』より


【あらすじ】
一万年に一人の天才である「悪魔くん」と相棒メフィスト3世が運営する千年王国研究所。日々舞い込む奇怪な依頼をこなす悪魔くんは、自らの出自の謎に近づいていく。

【話数】全12話(ネトフリ配信中)

【こういう方におススメ☝】
ダークな世界観が好きな方
バディ物が好きな方
悪魔くんシリーズ初見の方
サクッと何か見たい方向け(大体1~2話の完結型)

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・養父(見た目小学5年生/推定年齢40歳)
こっちの養父と息子もクセ強すぎる。


今回はネトフリで配信されているアニメ『悪魔くん』の紹介感想記事(後半ネタバレあり)です!

映画『ゲゲゲの謎』の水木らしき人物が出ているということで視聴してみたのですが、面白かったです!
全体の感想をサックリとまとめると↓

①背景美術が綺麗
②キャラクターが魅力的
③基本話が1~2話完結型で見やすい
④ストーリーは子供向けだが、犯人の動機等はかなり大人向け


特に④に関してなのですが、『絵柄のせいで特にグロくはないが、やってることは限りなくエグイ』といった感じでした。

今回の令和悪魔くんなのですが、1989年に放送された埋れ木真吾版の続編で、前作から30年後が舞台という位置づけとなっています。令和悪魔くんに出てくる養父は、前作の主人公ということですね。
約34年ぶりの新作!とのことだったのですが、前作ファンの方によれば結構設定等う~んな箇所も多いようで…
逆に私のように悪魔くんシリーズ初見の方が特にあまり気にせず見れるタイプの作品のようです。
なお初見だと、「あーこれ前作のキャラクターなのかな?」と関係性が分かりづらいキャラが多少いるにはいるのですが、大筋のストーリーは特に問題なく見れます
強いて言うなら、「悪魔くん」は千年王国(悪魔の力を借りて、全人類が幸せに暮らせる世界)を実現しうる救世主の呼称らしい、ということを踏まえておくとわかりやすいかも。


興味のある方は、是非見てみてください🌸


(※続きから、ゲ謎と絡めてのネタバレあり感想があります)
(※追記/東映の作品は個人サイトでの画像転載が禁止の為、画像類は全て削除致しました。申し訳ありません)
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『怖がらないと手遅れになる』
           
――映画「終わらない週末」より

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(画像引用/映画『終わらない週末』より/以下同)

【あらすじ】
ある朝、クレイは妻アマンダの提案により、子供たちと共に家族旅行に出かける。レンタルした別荘は豪華で、一家は楽しいひと時を過ごすが徐々に不穏な出来事が押し寄せて来るのだった。

【上映時間】2時間21分

【こういう方にオススメ☝】
・考察が好き
な方
・不気味な世界観が好きな方
・社会問題・環境問題に関心のある

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今回はネトフリで配信されている映画『終わらない週末』の紹介感想記事(後半ネタバレあり)です!

SNSで面白いと噂だったので見てみたのですが、2時間超と長いけれど『2回目見るとじわじわ面白くなるタイプの考察好きにおススメ映画』という感じでした。
(※なおかなり明確な結末が欲しい!方向けではない

原作はコロナ禍に発表された、ルマーン・アラムによる同名の小説です。
終わらない週末
ルマーン アラム
早川書房
2022-08-17

こちらはオバマ元大統領の推薦図書となっており、今回の映画化にあたってはオバマ夫妻が製作に関してアドバイスをされたそうです。このことを踏まえつつ、中盤から終盤にかけてのジョージの台詞を聞くと面白い。

基本的には、不気味な現象が淡々と続くといった感じなので、ホラー系が苦手な人でも見られるようになっています。

気になる方は、是非見てみてください🐈


(※続きからネタバレあり感想です)

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